カシミヤセーター・手洗いの勧め

きちんと洗って縮んだら、作りなおすか代金をお返しします!

 

『カシミヤは絶対クリーニング』と思い込んでいる人が案外多いようです。

『二~三回着たらクリーニング屋さんに出さなきゃならないんでお金がかかるのよねぇ』という声を度々聞きます。

軽くてふわふわのカシミヤニットは弱々しく、また高価だし、縮んだりするのが心配でクリーニングに出してしまうのは当然かもしれません。

 

UTOのカシミヤも一応ドライ表示にしてあります。

でも直接お会いした人には説明してご自分での手洗いを勧めています。矛盾する行為ですが、誤解が多いのであえて手洗い表示にはしていません。

これから説明する通に洗ってあげると絶対に縮むことはありません。大事なカシミヤニットだからこそ自分で洗ってあげてください。

ポイントは『水の温度が高いと縮みやすい、洗う時間が長いと縮みやすく毛羽が立ちやすい』、『一緒に洗うものが多いと縮みやすい』ということです。

よく『洗濯は、ぬるま湯で』という人がいますが、私はその理由がよく理解できません。洗濯の温度は常温で十分ですし、洗剤さえ溶ければ少々冷たい水でもかまいません。

それより摩擦に気をつけてください。一枚ずつ短時間で押し洗いすることです。しかも優しく。洗濯機の手洗いモードでも大丈夫です。

カシミヤをごしごし洗う人はいないと思っていたんですが、他の洗濯物と一緒にがんがん洗って『毛羽立った!』とクレームを言ってこられる、信じられないような人も中にはいらっしゃいます。

 

ウール洗いの洗剤やシャンプーで短時間押し洗いする程度で普通の汚れは取れるはずです。シャンプーは使えるの?とおっしゃる方もいらっしゃいますが、髪もカシミヤも元々はたんぱく質、シャンプーは洗剤に比べると高価かも知れませんが自分のシャンプーで洗ってあげるのが一番だと思います。

ニットの糸は布帛に比べると撚りはあまいし、編地も布帛の打ち込みに比べたら比較にならないくらい疎ですので汚れも取れやすいんです。

部分的な目立つ汚れは指でもみ洗い、それでも取れない汚れは汚れと言うより染みと思ってください。たんぱく質が変化してシミ化したものは洗濯の範囲を超えた専門家の領域ですので、がんがん洗っても取れません。

 

洗い終わったらリンス等の柔軟剤をかけて十分に濯いでください。洗剤で汚れと一緒に取れた油分を補充して繊維を保護してあげるんです。髪もウールも基本的には同じですから。

その後の「絞り」がポイントです。

脱水機で完全に水気を取ってください。『エ・エッ!脱水機で!』と驚く人が多いんですが、そう、脱水機です。
勇気を出して脱水機でまわしてください。もちろん、キチンとたたんであげてくださいね。

脱水機の中のセーターはドラムに張り付いて遠心力で水分を飛ばすのでタオルなどで絞るよりずっと繊維には優しい脱水方法ですよ。

 

水気を取ってしまうと型崩れしにくいです。脱水の後は形を整えて平干です。
網などの上が一番良いんですが、一般にはバスタオルの上なんかが良いでしょう。

その際に洗う前のセーターの寸法に伸ばして寸法を整えてください。

半日ぐらいでひっくり返してバスタオルの位置を変えてください。そうしないとセーターの下はかなり水気がありますよ。風通しのあるほうが乾きやすいで扇風機などの風を当てると早く乾きます。もちろん少々陽が当たってもかまいません。

 

半絞りの状態で吊るして干すと、水分が下のほうに溜まってその重みで伸びてしまい、乾くとその伸びた状態が定着します。不味い干し方の典型です。

また、乾燥機に入れると熱風でフエルト現象を起こして子供用みたいに縮んでしまいますので熱風乾燥機は厳禁です。これはウール特有の現象で、フエルトの作り方がこの方法ですから縮まないはずがありません。

 

カシミヤといえどポイントさえ守れば普通の手洗いで何の問題も起きません。

もしこの方法で我がUTOのカシミヤ製品が縮んだら新しいのと交換するか代金をお返しします。

 

この方法をお教えして皆さんふんわりあがったと喜んでおられて失敗したという話は聴いたことがありません。

皆さんも自分で洗ってあげてもっともっと着ていただいてカシミヤのよさを楽しんで下さい。